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ドローンルール

ドローンの100g規制とは何か?登録が必要となる条件と登録手順も解説

 

2023年8月現在、100g以上のドローンを飛行させるためにはさまざまな規制があり、飛行が禁止されている場所や、飛行させるために特別な許可が必要なエリアがあります。

これらは航空法によって規定されているルールですが、2022年6月からは新たに100g以上のドローンを対象とした登録制度が始まることをご存知でしょうか。

今回は、ドローンの100g規制とは何か、どのような場合に登録が義務化されるのかを詳しく解説します。また、登録の方法や手順についても詳しく解説するため、ドローンをすでに所有している方やこれからドローンを購入する予定のある方はぜひ参考にしてみてください。

2022年6月から義務化されたドローン登録制度の概要

はじめに、ドローン登録制度の概要として、どのようなドローンが登録を義務付けられるのか、もし違反した場合の罰則などについて詳しく紹介しましょう。

登録が義務付けられるドローンの条件

ドローンの登録制度は2022年6月からスタートし、以下の条件に該当する場合にはドローンの登録が義務付けられます。

  • バッテリーを含む100g以上のドローンを所有していること
  • 上記のドローンを屋外で飛行させる可能性があること

ドローンを所有しているからといって必ずしも登録が義務付けられるものではなく、100g以下のドローンについては飛行場所に関係なく登録義務はありません。

また、100g以上のドローンであったとしても、屋外で飛行させる予定はなく屋内のみで使用する場合には登録義務はありません。

無登録で飛行した場合の罰則

では、登録義務があるにもかかわらず、ドローン登録制度の存在を知らないまま無登録でドローンを飛行させた場合、どのような罰則があるのでしょうか。

故意または過失を問わず、無登録のまま飛行させた場合、所有者に対して「50万円以下の罰金又は1年以下の懲役」が科される可能性があります。

たとえば、ドローンを購入した時点では屋外で飛行させるつもりはなく、屋内だけで利用することを想定しているケースもあるでしょう。

しかし、なんらかの理由で一時的に屋外で飛行させなければならなくなった場合、登録を怠ってしまうと罰則に問われる可能性があります。

そのため、100g以上のドローンを購入した、またはすでに所有している場合には、念のため登録手続きを行っておくことがおすすめです。

免許制(国家資格)も創設

ドローン登録制度だけではなく、2022年12月からはドローンの免許制(国家試験)も創設され、「一等無人航空機操縦士(一等資格)」と「二等無人航空機操縦士(二等資格)」という資格が取得できるようになります。

これらの資格を取得することで、従来はさまざまな制約のあったドローンの飛行が緩和されます。しかし、国家資格を保有していてもドローンの登録義務があることに変わりはなく、上記の条件に該当する場合には忘れずに登録しておかなければなりません。

◆ドローンの免許制(国家資格)はいつから開始?資格制度の詳細を解説

ドローンの登録が義務化された背景・理由

これまでドローンの飛行にあたっては、空港およびその付近の上空や人口集中地区の上空など、一定の条件を満たす場合にのみ国土交通大臣の許可を得る必要はありましたが、登録制度そのものはありませんでした。

では、なぜこのタイミングでドローンの登録が義務化されるようになったのでしょうか。大きな理由としては、ドローンによる事故や無許可で飛行させるケースが頻発していることが挙げられます。

わずか数百グラムの機体であっても、ドローンが上空で制御不能になり落下すると、人や建物、自動車などに衝突し重大な事故になるおそれがあります。そこで、国土交通省では、

  1. 事故発生時などにおける所有者把握
  2. 事故の原因究明や安全確保
  3. 安全上、問題のある機体の登録を拒否し、安全を確保

を実現するためにドローンの登録義務化に踏み切ったという背景があります。

◆ドローンを飛行させるには資格が必要?飛行時に知っておきたいルールも解説

◆【遊びや仕事に】3種類あるドローン、あなたはどれを使う?

登録の手順と費用

実際にドローンを登録する場合、どのような手順で申請をすれば良いのでしょうか。具体的な申請方法とその手順を紹介するとともに、どの程度の費用がかかるのかもあわせて解説しましょう。

登録手順1.書類またはオンラインで所有者・使用者情報を登録

ドローンの登録手続きはオンラインまたは書類の郵送で行います。

オンラインの場合

ドローン登録システム(DIPS)」へアクセスし、アカウントを開設したうえで、ドローン所有者と使用者の情報、ドローンのメーカーや型式などを申請します。

郵送の場合

国土交通省のホームページから「登録申請書様式」をダウンロードし、ドローン所有者と使用者の情報、ドローンのメーカーや型式などを記載し、以下の宛先へ提出します。

書類提出先
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-20-1 オリックス不動産西新宿ビル9階
株式会社 KDDI エボルバ 国土交通省 無人航空機登録申請受付事務局
問合せ先:050-3181-8378

書類が届いたらメールが届くため、メールに記載されたURLをクリックし完了となります。

登録手順2.申請にかかる手数料を納付

書類またはオンラインでの申請が完了すると、手数料の納付番号が発行されます。手数料はATM・クレジットカード・ネットバンキングのいずれかで納付します。

登録手順3.登録記号を機体に記載

申請および手数料の納付が完了すると、登録番号が発行されます。ドローンの登録番号は機体へマジックで手書きするか、シールなどに印字して貼り付けてください。

ただし、ドローンの機体重量が25kg未満の場合は3mm以上の文字で、25kg以上の場合は25mm以上の文字で記載しなければなりません。

登録費用

手数料は以下の表にある通り、申請方法によっても異なります。

1機目 2機目以上(1機目と同時申請)
マイナンバーカードまたはgBizIDによるオンライン申請 900円 890円/機
運転免許証やパスポートなどによるオンライン申請 1,450円 1.050円/機
書類郵送による申請 2,400円 2,000円/機

上記の通り、書類の郵送によるオンライン申請のほうが手数料は安価なほか、オンライン申請のなかでもマイナンバーカードを活用する方法がもっとも手数料を節約できます。

また、複数台のドローンを所有している場合には、一度にすべてのドローンをまとめて申請したほうが手数料を節約できるメリットもあります。

なお、ドローンの登録有効期間は3年間となっており、その都度更新手続きと手数料の納付が必要です。

◆ドローンの免許制度が始まるとどんな影響がある?気になる今後のスケジュールも解説

ドローン登録制度の詳細は「無人航空機登録ポータルサイト」でも確認可能

ドローン登録制度に関する概要は上記で紹介した通りですが、これ以外にも細かな条件や手続きの詳細を確認したいという方もいるでしょう。

ドローン登録制度の詳細は国土交通省の「無人航空機登録ポータルサイト」でも詳しく解説しているため、こちらもチェックしてみてください。

ドローン飛行に関するルールの現在と今後

2022年は登録制度や免許制などドローンに関するさまざまな法改正があり、節目ともいえる年でした。そこでどのような制度になったのか、まとめてみたいと思います。

航空法の対象が200g以上から100g以上の機体へ

2022年6月には、100g以上のドローンが航空法の対象として規定されました。航空法ではドローンのような小型の航空機の飛行エリアを「原則飛行禁止エリア」、「許可必要エリア」、「許可不要エリア」の3つに分けています。

たとえば、許可必要エリアは空港やその周辺の上空、人口集中地区の上空などが挙げられ、これらのエリアを飛行させる場合には国土交通大臣からの許可を得る必要があるのです。

これまでは200g以下のドローンは航空法に該当しないため、このような制約を受けることはありませんでしたが、2022年6月からは法改正によって100以上のドローンも航空法の対象に含まれることが決定しました。

◆ドローンを使った仕事にはどんなものがある?操縦士として理解しておくべき法律も紹介

資格を取得すれば許可の簡略化が可能

実際のドローンを活用するシーンを想定したとき、たとえば人口集中地区の上空を飛行させる際に申請や手続きを行うのは煩雑で、手間のかかる作業です。また、このような課題があったためにドローンの活用がなかなか進まないといった現状もありました。

そんななか、免許制(国家資格)が創設され一部の申請や手続きを簡略化できるようになりました。また、ドローン関連の資格にはすでに民間資格もありますが、国家資格が施行されたことにより民間資格の効力が失われてしまうことも発表されました。

ドローンの資格については以下の記事でも詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

◆ドローン資格はどれがおすすめ?初心者に最適な民間資格を紹介

まとめ

2022年6月からは、100g以上のドローンを屋外で飛行させる場合、所有者・使用者の情報と機体情報の登録が義務化されました。登録義務があるにもかかわらず、未登録のまま屋外でドローン飛行させてしまうと取り締まりの対象となるため十分注意しましょう。

また、ドローンの登録にあたってはオンラインまたは書類の郵送が選択できますが、手数料を節約するためにもオンライン申請がおすすめです。

ドローンユーザーにとって2022年はさまざまなルールが整備され、大きな節目ともいえる年です。ドローンの歴史は決して長いとはいえませんが、短期間でさまざまな規制やルールが加えられてきました。今後も新たな制度がスタートしたり、既存のルールが変更となったりする可能性は十分考えられるため、注視していく必要があるでしょう。

また、航空法で定められている制限空域での飛行にあたっては、資格を取得することで申請を簡略化できます。この機会に是非、国家資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

国家資格制度やドローンの最新の情報についてはこちらで詳しく解説しているので是非ご覧ください!
【2023年8月】ドローンの免許制(国家資格)とは?資格制度の詳細を解説

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