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ノウハウ

もしもドローンが墜落してしまったらどうしたらいいの?

 

ドローンを操縦していればちょっとした不注意や突発的に生じるトラブルによって、ドローンが墜落することがよくあります。ドローン初心者はもちろんですが、操縦に慣れた人でも墜落の可能性があるため、常に注意を怠らずにしなければなりません。
さらに、ドローンが墜落した時には、焦らず正しい対処をしなければならないため、対応の手順を事前に把握しておく必要があるでしょう。今回の記事では、ドローンが墜落したときの対応について解説します。

ドローンが墜落した時の対応手順

 

ドローンが墜落した瞬間は焦ってしまって正しい対処ができないケースがよくあります。交通事故と同じで対応には優先順位があるので、焦らず一つずつ対応をしてください。

ドローンが墜落したときの対応手順は以下の通りです。

【ドローンが墜落した時の対応手順】

①負傷者がいる場合は最優先で救護する
②ドローンのバッテリーを取り外す
③関係各所に連絡をする
④墜落事故の処理手続きを行う
⑤国土交通省への連絡

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

①負傷者がいる場合は最優先で救護する

まず最初にドローンの墜落によって負傷者が出た場合には、救護を最優先してください。負傷者の存在を確認してから真っ先に救急車に連絡をして、到着までにできる限りの応急処置を行います。
墜落した機体など気になることが多いかと思いますが、まず最優先は「負傷者の救護」なので忘れないようにしてください。

②ドローンのバッテリーを取り外す

負傷者がいない場合や負傷者救護の目処が立った後は、機体の回収に向かってください。ドローンが墜落した際には、内部のバッテリーに大きな衝撃が加わって発火に繋がる危険性があります。

そのため、機体を回収した際はまず最初にバッテリーを取り外して、安全な場所に移すようにしましょう。機体から発火をすると二次被害に繋がる可能性もあるので、こちらも確実にやってください。

③関係各所に連絡をする

負傷者と機体回収といった事故の基本的な対応が完了した後は、飛行場所に関係する機関などに連絡をしてください。
想定される主な連絡先は以下の通りです。

・管轄する警察署
・敷地管理者
・墜落地点が分かる場合はその敷地の管理者
・クライアント
・その他の関係者
・保険会社

人身事故や物損事故の場合は警察への連絡が必要で、事故の処理手続きをしてもらわなければなりません。さらに、施設内や私有地での飛行をしていた場合は、所有者や管理者への連絡も必要になるでしょう。

仕事でのドローン飛行で墜落した場合には、業務の遅れなどをクライアントに連絡しなければなりません。その他に想定される関係先や事故の処理を行う保険会社への連絡も忘れずにしてください。

④墜落事故の処理手続きを行う

ドローンの墜落によって機体を紛失した場合は、墜落事故の処理手続きを併せて行ってください。具体的には紛失したドローンについて、警察署に遺失物届を提出したり、機体の捜索のために管理者に許可を得るなどが必要です。

⑤国土交通省への連絡

全ての事故対応が終わった後は国土交通省への報告も行いましょう。国土交通省ではドローン事故の情報提供を募っており、制度を検討するための参考としています。

負傷者や物件の損傷、機体の紛失といった事故の詳細な状況を記載して、「所定の報告先」に提出してください。

参考:無人航空機による事故等の報告先一覧

ドローンが墜落した際の連絡先

ドローンが墜落した際には、さまざまな関係各所に連絡をしなければなりません。状況に応じて連絡先が変わるため、連絡が必要になる条件を整理しておきましょう。

【ドローンが墜落した際の連絡先】

①負傷者がいる場合は「救急車」
②物損・人身事故の場合は「警察」
③機体の回収は「飛行場所の管理者」
④仕事での飛行であれば「クライアント」
⑤保険に加入している方は「保険会社」
⑥農薬散布時の事故は「事故報告書」の提出が必要

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

①負傷者がいる場合は救急車

ドローンが衝突して負傷者が出た場合は、救急車への連絡を最優先にしてください。負傷者への対応は一刻を争う事態なので、何よりもまず最初に連絡しなければなりません。

②物損・人身事故の場合は警察

ドローンの墜落によって第三者の物件に損傷があったり、人に当たって怪我などを負わせたりした場合には、警察に連絡をして事故処理をしてもらわなければなりません。

ただドローンが墜落しただけであれば連絡は不要ですが、他人または他人の物に被害があった場合には警察に連絡をしてください。

③機体の回収飛行場所の管理者

墜落によって機体を紛失した場合は、捜索のために管理者の許可が必要です。施設や土地の管理者に連絡をして各対応の許可を得てください。

④仕事での飛行であればクライアント

仕事で飛行させたドローンが墜落した場合には、業務に支障が生じているはずなのでクライアントへの連絡が必要になります。

⑤保険に加入している方は保険会社

機体の損害や被害者に対する損害賠償が発生するような事故に繋がった場合は、保険会社に連絡をして補償を受けるための手続きをしてください。

⑥農薬散布時の事故は「事故報告書」の提出が必要

ドローンによる農薬散布中に起きた事故については、追加の対応が必要になります。通常の事故対応に加えて、散布計画書を提出した先へ「事故報告書」を提出しなければなりません。

ドローンの墜落を防ぐ対策方法

ドローンの墜落を防ぐための対策としては以下の8つが挙げられます。

①操縦スキルを高める
②バッテリーの確認や飛行時間の管理をする
③GPS機能がない状態での操作に慣れる
④飛行場所の天候を確認や現場での判断を慎重に行う
⑤飛行前に機体のメンテナンスを行う
⑥アシスタントを用意する
⑦飛行場所の近くに強い電波を発するものがないか確認する
⑧ドローン事故の事例を調べる

操縦に慣れた人でも墜落のリスクはあるので必ず確認しておきましょう。

①操縦スキルを高める

まずは操縦スキルを高めて墜落のリスクを軽減するのが重要です。独学でも練習はできますが、ドローンスクールで講習を受ければ正しい知識や技術を身につけることができます。

ドローンを思い通りに動かす技術だけでなく、どのようなケースで墜落が発生するのかも学ぶことで、未然に墜落に繋がるリスクを避けることができるでしょう。
またインストラクターの実体験なども聞くことができるのでケースに応じた対象方法など参考になるでしょう。

②バッテリーの確認や飛行時間の管理をする

墜落の原因で多いのが「バッテリー切れ」です。

飛行中にバッテリーが切れて墜落するケースが多いため、バッテリー残量や飛行時間の管理をしなければなりません。

③GPS機能がない状態での操作に慣れる

GPS機能があると機体が安定するため操縦が容易になるのですが、何らかの原因でGPSが使えなくなるケースがあります。GPSがないと操縦の難易度が上がり、機体の制御ができなくなって墜落に繋がってしまいます。

そのため、GPSがない状態での操縦に慣れておく必要があるでしょう。

④飛行場所の天候を確認や現場での判断を慎重に行う

墜落の原因として「突風にあおられる」「雨によって故障する」などが挙げられるので、飛行場所の天候をしっかりと確認してください。

晴れていても風が強い場合にはドローンの飛行を断念するという判断も必要です。

⑤飛行前に機体のメンテナンスを行う

整備不良によってドローンがバランスを崩して墜落するケースもあります。プロペラやモーターなどの不具合があると墜落のリスクが高まるので飛行前のメンテナンスを欠かさないでください。

⑥アシスタントを用意する

飛行時にアシスタントを用意しておくと事故のリスクを軽減できます。周囲を確認したり、障害物や天候変化などもチェックできます。

操縦者だけでは把握できない状況も確認できるため、周囲に気を配りながらドローンを飛ばすこともできるでしょう。

⑦飛行場所の近くに強い電波を発するものがないか確認する

電力線や携帯電話の基地局など強い電波を発する施設の近くで飛ばすと、電波干渉によってコントロールができなくなって墜落する可能性があります。

そのため、飛行場所や飛行経路の周辺を調べて、電波干渉のリスクがないか確認してください。

⑧ドローン事故の事例を調べる

国土交通省では報告を受けたドローン事故の事例を公開しています。

以下のような事例を見ることで、どのような状況で墜落リスクが生じるのかを把握するのも対策として有効です。

2021/4/10 ・飛行訓練のため監督者の監視の下、操縦練習者が無人航空機を飛行させていたところ、 付近を走行していた軽トラックに接触させた。

・本件事案による人の負傷はなかった。

・なお、操縦者の操縦経験は数時間程度

2021/4/18

 

・空撮のため無人航空機を飛行させていたと ころ、電線に接触し切断させた。

・本件事案による人の負傷はなかった。

・なお、操縦者の操縦経験は10時間以上。

2021/4/19 ・肥料散布のため無人航空機を飛行させてい たところ、関係者の家屋に衝突し損傷させ、墜落した。

・本件事案による人の負傷はなかった。

・なお、操縦者の操縦経験は10時間以上。

2021/4/19

 

・空撮のため無人航空機を飛行させていたと ころ、突然山林へ墜落し、紛失した。

・本件事案による人の負傷及び第三者の物件 の被害はなかった。

・なお、操縦者の操縦経験は10時間以上。

参考:令和3年度 無人航空機に係る事故トラブル等の一覧(国土交通省に報告のあったもの)

 

ドローンの墜落に備えてドローン保険に加入しよう

ドローンが墜落するとほぼ確実に機体が故障するため、修理や買い替えが必要になります。1台10万円以上するような機体だと、買い替えるのも大きな負担になるでしょう。

そのため、ドローンの墜落に備えるために「ドローン保険」への加入がおすすめです。

①保険内容は「賠償責任保険」と「機体保険」の主に2つ

ドローン保険で提供されている主な保険内容は以下の2つです。

賠償責任保険 ドローンによって他者または物に損害を与えてしまった場合に発生する損害賠償責任を補償
機体保険 ドローン本体が破損・故障した場合に受けられる補償

それぞれで十分な金額の補償が受けられるのであれば、どのような事故が起きても基本的には安心です。

ドローンの保険についてはこちらの記事でも詳しく紹介しているのでもっと知りたい方はご覧ください。
ドローンにも保険があるって知っていた?万が一に備えて知っておこう!

まとめ

ドローンはちょっとした不注意や突発的に生じるトラブルによって、墜落することがよくあります。ドローン初心者はもちろんですが、操縦に慣れた人でも墜落の可能性があるため、常に注意をしましょう。
さらに、ドローンが墜落した時には、焦らず正しい対処をしなければならないため、今回紹介したような対応手順を事前に把握しておくと良いでしょう。

筆者含め当スクールのインストラクターも過去に墜落などの様々なアクシデントを体験しているので、お立ち寄りした際には是非聞いてみてください。
講習ではそのようなインストラクター立ちのリアルな体験も踏まえているので、万が一の時に役立つ情報も聞けるでしょう!

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