年中無休
10:00~21:00
043-400-2751
ドローンを使った屋根点検とは?メリット・デメリットや詳しいやり方を解説
近年では、さまざまな分野でドローンの活用が進んでいますが、中でも点検作業でドローンが使われるケースが増えています。
ドローンのサービス別の市場規模においても、点検分野が最も普及しているデータもあるなど、ドローン業界の中でも成長を遂げているジャンルといえるでしょう。
また、屋根点検の分野においては、市販のドローンでも作業が可能なことから、業者を通さず自分でやるという選択肢もあります。
今回はドローンを使った屋根点検について解説します。
ドローンで屋根点検を行うメリット・デメリットや自分で点検をする方法など、気になるポイントをまとめていきます。
ドローンを使った屋根点検とは?
ドローンを使った屋根点検とは、ドローンに搭載したカメラで屋根を撮影して、不具合などがないかを点検する作業のことです。
従来の方法では、点検業者が屋根に登って、目視や触診などでの点検を行っていました。
ドローンを使う場合、屋根に上る必要もなく、地上から屋根の状態を確認できるため、安全に点検作業が行えます。
最近では、ドローンに赤外線カメラを搭載して、屋根の蓄熱状態をチェックするなど、高度な点検作業にも対応しています。
ドローンで屋根点検をするメリット
ドローンで屋根点検をするメリットは以下の6点です。
①短時間で点検が済む
②細かな部分も点検できる
③高所に上るリスクがなく安全
④屋根が傷まない
⑤業者と一緒に屋根の状態を確認できる
⑥屋根の形状や高さの制限を受けない
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
①短時間で点検が済む
ドローンによる屋根点検は、従来の方法よりも作業時間が短く済みます。
従来の方法では、足場を組んだり、はしごを上ったりなどが必要だったのですが、ドローンであれば、これらの作業は必要ありません。
周囲の安全を確認した上で、ドローンを建物上空に飛ばして屋根を撮影するだけで作業が済むため、点検時間は30分程度と短く行えます。
②細かな部分も点検できる
ドローンの機種によっては高性能なカメラを搭載しているため、細かい部分もしっかりと点検できます。
作業員が上って近づけないような場所でも、ドローンで撮影できますし、ズーム機能を使って気になる箇所を重点的にチェックするのも可能です。
また、ドローンに赤外線カメラを搭載すれば、屋根の蓄熱状態の確認ができるため、目視ではできない点検もできます。
最近のドローンであれば安価なドローンでも4K以上の画質はあるので、安価なドローンでも屋根点検は始められます。
③高所に上るリスクがなく安全
ドローンによる屋根点検では、作業員は地上でドローンを操縦して映像を確認するだけなので、怪我をする心配がありません。
従来の屋根点検では、作業員が屋根に上って目視による点検を行っていたため、転落などの事故リスクがありました。
ドローンを導入することで、作業の安全性を確保し、効率性の高い屋根点検を実現します。
④屋根が傷まない
点検時に作業員が屋根に上ることがないため、屋根が傷んだり壊れたりする心配がありません。
ドローンであれば屋根に接触せずに点検ができます。
⑤業者と一緒に屋根の状態を確認できる
ドローンによる屋根点検では、機体に搭載したカメラの映像を手元のモニターで確認しながら点検を行います。
そのため、作業員と依頼者が同じ画面を見ながら、一緒に屋根の状態を確認できます。
同じ映像を見ながら、屋根の状態の説明が受けられるため、屋根の状況について理解しやすくなるでしょう。
⑥屋根の形状や高さの制限を受けない
ドローンを使った屋根点検では、建物の高さや形状による制限を受けにくいメリットがあります。
例えば、「3階建てではじごで上れない」「屋根の勾配が急すぎる」などに当てはまると、屋根に上っての点検はできません。
ドローンであれば、上記のような制限がないため、対応できる幅が広くなります。
ドローンで屋根点検をするデメリット
ドローンで屋根点検をするデメリットは以下の5点です。
①ドローンの稼働音がうるさい
②触診による点検はできない
③応急処置はできない
④立地によってはドローンが飛ばせない
⑤天候に左右される
メリットだけでなくデメリットも確認しておきましょう。
①ドローンの稼働音がうるさい
ドローンの飛行時には、それなりの稼働音が響くため、近所迷惑に注意しなければなりません。
屋根点検をする際には、事前に近所の方に許可を取る必要があります。
②触診による点検はできない
ドローンによる屋根点検は、カメラで撮影した映像を目視で確認するため、触診による点検はできません。
触診では、屋根のガタ付きや劣化具合など、具体的な状態の点検ができます。
ドローンの屋根点検を依頼する際には、状態に応じて触診による点検にも対応してくれる業者に依頼するといいでしょう。
③応急処置はできない
屋根の点検時に破損などが見つかった際、その場で応急処置をすることはできません。
そのため、明らかな破損がある場合には、ドローンでの点検ではなく、従来の方法での点検を依頼した方がいいでしょう。
④立地によってはドローンが飛ばせない
航空法や小型無人機等飛行禁止法に該当する立地に建物がある場合、ドローンが飛ばせない可能性があります。
業者に依頼すれば法規制に引っかかっても、事前の許可申請を取得するため、そこまで問題はありません。
ただ、自分でドローンを飛ばす場合、法律の知識がないとトラブルを招くので注意しましょう。
⑤天候に左右される
悪天候時にはドローンが飛ばせない可能性があります。
強風や大雨などの天候に左右されやすく、スケジュールが変更になることもあるので、予備日を設けるなど日程に余裕を持っておくのが大切です。
ドローンで屋根点検を行う流れ
ドローンで屋根点検を行う流れを解説します。
大まかな流れは以下の通りです。
①点検業者に問い合わせる
②物件や周辺状況の確認を行う
③点検のスケジュールを決める
④点検作業を行う
⑤点検の結果を受け取る
では、1つ1つのステップを詳しくみていきましょう。
①点検業者に問い合わせる
まず最初にドローンを使った屋根点検に対応している業者を探して問い合わせます。
全ての屋根点検業者がドローンを導入しているわけではないため、ドローン対応の有無は必ず確認しましょう。
気になる業者が見つかったら、問い合わせて点検の依頼を行います。
②物件や周辺状況の確認を行う
依頼を受けた業者は、点検を行う建物周辺の調査を行います。
具体的には、各種法規制で飛行が禁止されているかや、どのような許可申請が必要かなどを調べます。
点検を行う場所が「小型無人機等飛行禁止法」でドローンの飛行が禁止された場所であれば、点検はできません。
また、航空法で定められた規制に該当する場合は、許可申請が必要になります。
③点検のスケジュールを決める
建物周辺でのドローン飛行が可能であれば、依頼を受けて具体的な屋根点検のスケジュールを決めていきます。
ドローンは悪天候だと飛ばせない場合があるため、予定日の他に予備日も事前に設けておきましょう。
④点検作業を行う
当日になったら業者が建物に訪れるので、点検作業の立ち会いをしてください。
基本的に点検中の立ち会いは必要になるため、点検日の予定は空けておきましょう。
また、ドローンによる屋根点検では、依頼者も業者と一緒に屋根の状態を確認できます。
作業時間は30分程度を目安としてください。
⑤点検の結果を受け取る
点検作業が終わったら、結果のデータを受け取ってください。
何らかの不具合が見つかった場合は、修繕などの見積もりも同時に受け取ります。
自分でドローンを使った屋根点検はできる?
ドローンによる屋根点検は、市販のドローンでもできるため、業者に依頼せず自分でやるという選択肢もあります。
基本的には、ドローン搭載のカメラで屋根を撮影するだけなので、ドローンの操縦技術があれば十分に可能です。
ここでは、ドローンを使った屋根点検を自分でする方法を解説します。
①必要なもの
ドローンの屋根点検に必要なのは以下のものです。
・ドローン本体
・モニター(タブレットなど)
ドローン本体はカメラ機能が搭載された機種を利用してください。DJIの「AIR 2S」などの古い市販のドローンでも十分に点検はできます。
また屋根点検では住宅街などで飛ばすことが多いため、ドローンの騒音が気になる場合にはMINI 4 PROなど小型で音の小さいドローンもオススメです。
また、屋根点検に特化したタブレット端末「ドローンルーファー」を使うのもおすすめです。
ドローンルーファーを使うと、ドローンで撮影した屋根の映像を見ながら、気になる箇所をタップ操作でズームできます。
さらに、画面上で移動したい場所をタップするだけで、ドローンを自動操縦で移動させる機能もあります。
②飛行許可の取得
ドローンによる屋根点検を行う上で多くの場合で飛行許可が必要となります。
屋根点検を行うということは住宅街での飛行が想定され、住宅街ということは周囲には第三者の住宅や電柱や電線があります。
航空法では第三者や第三者の所有する物件から半径30m以上距離を離さなければならないため、屋根点検のように近くに住宅や電柱・電線がある場合は飛行許可が必須となります。
また映像を見ながら点検(操縦)を行うと思いますが、その場合も目視外飛行となるので飛行許可が必須となります。
半径30m以内に近づくための許可と目視外飛行の許可は包括申請によって許可が貰え、包括申請を行う際には10時間以上の飛行実績の証明が必要になります。
10時間以上の飛行実績はドローンの国家資格(無人航空機操縦士試験)に合格することで資格を取得でき、資格が飛行実績の証明にもなるので、資格を取得できれば包括申請も簡単に貰えるのです。
③作業の流れ
ドローンを使った屋根点検を行う際には、まず最初に法規制の確認を行ってください。
特に、100g以上のドローンを扱う場合、以下に該当する飛行をするのであれば、事前の許可申請が必要です。
【航空法で特定飛行に該当するもの】
飛行する空域 | ・空港などの周辺
・人口集中地区の上空 ・150以上の上空 ・緊急用無空域 |
飛行の方法 | ・夜間での飛行
・目視外での飛行 ・人または物件との距離を確保できない飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物の輸送 ・物件の投下 |
その他にも、ドローンを飛ばす際には、それなりの音が響くので、近所の方への許可や挨拶などを済ませておきましょう。
諸々の準備が整ったら、ドローンを飛行させて屋根の点検を行っていきます。
周辺の安全を確認した上で、建物や電線などへの衝突にも注意してください。
点検箇所を満遍なく撮影しつつ、できるだけ短時間で飛行を終えるようにしましょう。
ドローンを使った屋根点検に関するよくある質問
ドローンを使った屋根点検に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
①屋根点検はどれぐらいのタイミングで行うべき?
一般的に屋根点検は5〜10年に1回を目安に行うのが推奨されています。
目立ったトラブルが起きていなくても、劣化状況などの確認のために定期的な点検が必要です。
②ドローンを使った屋根点検を依頼するとかかる料金は?
ドローンによる屋根点検の費用相場は、5,000円〜20,000円程度です。
点検費用は、屋根の面積や建物の立地などによって異なります。
③ドローンを使った屋根点検をするには資格は必要?
ドローンを使った屋根点検をする上で資格は必要ありません。
しかし、飛行許可を取得する上でドローン資格があると簡単に飛行許可がもらえるのでほぼ必要と言えるでしょう。
また、仕事として屋根点検を行う際にも資格を持っていることで信頼性につながるため資格を持っていて損はないでしょう。
④ドローンを使った屋根点検にかかる時間は?
ドローンを使った屋根点検にかかる時間は約30分程度です。
屋根に上るための足場を組んだり、安全を確保したりする準備が不要になる分、作業時間の短縮が可能になります。
まとめ
ドローンを使った屋根点検について解説しました。
屋根点検はドローンを使った仕事の中で最もやりやすいとも言われているため、ドローン操縦者を目指す方は参考にしてください。
市販のドローンでも十分に点検ができるため、自宅の屋根を自分で点検してみるのもいいでしょう。
ドローンの資格を取得して飛行許可を貰うことで屋根点検だけでなく、趣味での空撮や他のお仕事にも応用できます。
ドローンの資格についてや今回紹介した屋根点検についてさらに詳しく知りたい方は是非ドローンスクール千葉幕張の無料体験会にご参加ください!
コメント