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ドローン情報

ドローンのカメラで使用される用語や設定を解説!本格的な撮影に挑戦しよう

 

ドローンを使ってよりクオリティの高い空撮をしようと思ったら、カメラの設定にもこだわらなければなりません。

しかし、カメラの設定にはさまざまな専門用語が出てくるため、カメラ初心者の方には難しく感じてしまいますよね。

そこで今回はドローンのカメラで使用される用語を解説します。

簡単にできるドローンのカメラ設定にも触れていくので、興味のある方は最後までご覧ください!

DJI MAVIC 3 Classicのカメラスペックから用語を理解しよう!

まずは実際に販売されているドローンのカメラスペックを紹介します。

DJI MAVIC 3 Classicを題材にどのような用語が使われているのか見ていきましょう。

Hasselbladカメラ
イメージセンサー 4/3型CMOS、有効画素数:20 MP
レンズ FOV:84°
焦点距離:24 mm(35mm判換算)
絞り:f/2.8〜f/11
フォーカス:1 m~∞
ISO感度 動画:
ノーマル、スローモーション:
100〜6400(ノーマルカラー)
400〜1600 (D-Log)
100〜1600 (D-Log M)
100〜1600 (HLG)
ナイトモード:
800〜12800(ノーマルカラー)写真:
100〜6400
シャッター速度 電子シャッター:8〜1/8000秒
最大静止画サイズ 5280×3956
静止画モード シングルショット:20 MP
バーストショット:20 MP、3/5/7枚
オート露出ブラケット(AEB):20 MP、3/5枚(0.7EVステップ)
タイマー:20 MP、2/3/5/7/10/15/20/30/60秒
写真フォーマット JPEG/DNG (RAW)
動画解像度 H.264/H.265

5.1K: 5120×2700@24/25/30/48/50 fps

DCI 4K: 4096×2160@24/25/30/48/50/60/120* fps

4K: 3840×2160@24/25/30/48/50/60/120* fps

FHD: 1920×1080@24/25/30/48/50/60/120*/200* fps

動画フォーマット MP4/MOV (MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265)
ジンバル
安定化機構 3軸メカニカルジンバル(チルト、ロール、パン)
機械的可動範囲 チルト:-135°〜100°
ロール:-45°~45°
パン:-27°~27°
操作可能範囲 チルト:-90°〜35°
パン:-5°〜+5°
最大制御速度(チルト) 100°/s
角度ぶれ範囲 ±0.007°

引用:DJI MAVIC 3 Classic

では、スペック表に記載されている用語を1つ1つ解説していきます。

イメージセンサー

イメージセンサーは、カメラのレンズから取り込んだ光を電気信号に変換する半導体を指します。

取り込んだ光を電気信号に変換することで、撮影した画像や動画をデジタルデータとして再現できます。

そのため、「イメージセンサーのクオリティ=写真のクオリティの高さ」とも言えるでしょう。

またセンサーサイズが大きくなると取り込める光の量も多くなり、夜間などの暗い場所でも綺麗に撮影できます。逆にセンサーサイズが小さいカメラは暗い場所でノイズが出やすくなっています。

CMOS

CMOSは、イメージセンサーの種類の1つです。

イメージセンサーには主に「CCD」と「CMOS」の2つがあり、CMOSは「Complementary Metal Oxide Semiconductor」の略称です。

仕組みとしては、フォトダイオードで生成された電荷を各画素ごとに増幅器を用いて電圧に変換して、各画素にあるスイッチで転送する方式となっています。

ノイズの発生を抑えながら、転送の速度を速められるのがメリットです。

有効画素数

有効画素数とは、カメラの性能を表す指標の1つで、イメージセンサーが電気信号に変換する画素のうち、実際の撮影に使用する素子を指します。

イメージセンサーが変換する全ての画素を「総画素数」と言いますが、そこからノイズや光量に問題がある部分を取り除いた部分が実際の撮影に使用されます。

有効画素数は「pixel」という単位で表され、例えば「1,920×1,080」であれば、横に1,920個、縦に1,080個の画素が敷き詰められていることになります。(画素数は約200万)

カメラのスペック表には「MP」という単位で表記されることがありますが、MPとは「メガピクセル」の略で、1MP=100万画素をいう意味です。

FOV

FOVとは、「Field of View」の略で、カメラが焦点を合わせたり、撮影したりできる画角を表します。

角度を表す単位「°」で表記されており、画角が広いほど広い範囲を撮影できます。

一般的な広角レンズだと60~86°、超広角レンズだと94~155°の視野で撮影できます。しかし超広角レンズのように画角が広いと左右が歪んでしまうので、必要な場合は編集で補正しなければなりません。

焦点距離

焦点距離は、レンズから撮像素子までの距離を表す指標で、主にレンズの特徴を左右します。

単位は「mm」で表記されており、焦点距離によって画角が変わります。

主に焦点距離の短いレンズは視野の広い広角レンズ(35mm以下)、50mm程度が「標準レンズ」、80mm以上を望遠レンズと分類されます。

また焦点距離によってピントが合う範囲も変わり、焦点距離が短いほどピントが合う範囲も深くなります。

絞り(F値)

F値(絞り値)は、レンズの明るさを表す指標で、写真の光の量やボケ具合を調整するのに用いられます。

レンズの開閉を調整することで、取り込む光の量を調整しており、F値が小さいほど取り込む光の量が増えます。

日光が遮られているやや暗い場所での撮影を行う場合には、F値を低めに設定することで、多くの光を取り込んで暗くなりすぎない撮影ができます。

ISO感度

ISO感度とはレンズから入ってきた光をカメラの中でどれほど増幅させるかを表す指標です。

レンズに入る光の量は、絞りとシャッター速度によって決まりますが、その光の量を増幅して調整するのがISO感度の役割です。

例えば、ISO200とISO100を比較すると、ISO200の方が2倍明るいことを表しています。

ISO感度の上限が高いほど、夜景などを撮影する際にも被写体をはっきり写せます。

その他にも、スポーツ観戦など動きの速い被写体を撮影する際には、シャッター速度を上げる設定をしますが、それだと取り込む光の量が少なくなるため、ISO感度を上げて調整します。

しかしISO感度も上げすぎると暗い場所ではノイズが乗ってしまうのでノイズが乗らない程度に抑えると良いでしょう。

シャッター速度

シャッター速度とは、撮影の瞬間にシャッターが開いている時間のことです。

1秒や1/2秒、1/500秒などと表記されており、これらは「シャッターが1秒、1/2秒、1/500秒開いている」ことを表します。

シャッター速度が速いほど、動きの速い被写体もブレなく撮影できる一方で、レンズが取り込む光の量が少なくなります。

逆に、シャッター速度を遅くすると、より長い時間をかけて光を取り込むことで、水の流れなどの動きを写真で表現できます。

なので暗い場所で撮影する際にはシャッター速度を遅くするのがオススメです。しかしシャッター速度が遅いとブレが目立ちやすいので操縦は丁寧に行いましょう。

バーストショット

バーストショットとは、いわゆる「連写機能」のことで、シャッターボタンを長押しすることで、複数枚の写真をまとめて撮影できます。

一度にまとめて写真を撮ることで、シャッターチャンスを逃しません。

動きのある被写体に関しても、バーストショットを使うことで、失敗を防げます。

写真フォーマット(JPEG/DNG (RAW))

写真フォーマットは、カメラで撮影した画像を保存する際に使用するデータ形式のことです。

JPEGは一般的に利用されるデータ形式の1つで、データの圧縮率が高いため、容量が軽く、ウェブサイトに掲載する画像としての使いやすさに優れています。しかし色や画質など細かい部分で劣化してしまうので使う場所には注意しましょう。

DNGは、adobeが開発したデータ形式で、編集のしやすさに特徴があります。

RAWは、撮影した画像データを圧縮せずに保存するため、より高いクオリティの画像として残せますが、データ容量は大きくなるため、扱いずらい部分もあります。

4K

4Kとは、画面解像度の細かさを表す指標のことで、横に3840画素、縦に2160画素、全体で829万4400個の画素があり、4Kは画面の横幅に約4,000個の画素数があることから4Kと言われています。

高精細さを表す指標としてもお馴染みですが、4K以外にも5Kや8Kに対応したカメラもあります。また一般的なモニターの場合ほとんどがHD(1920×1080ピクセル)となっています。

ほとんどの場合モニターで見ると4Kもその半分のHDもパッと見では違いがわかりません。しかし拡大して見ると細部で違いが分かります。

fps

fpsは、フレームレートのことで、動画を撮影する際に「1秒間に何フレームあるか」を表します。

例えば、24fpsは「1秒間に24フレーム」であることを表しており、数値が大きいほど、より滑らかな動画の撮影ができます。

スローモーション映像を撮影したい場合は120fps以上がオススメです。しかしフレームレートを高くすると映像が暗くなってしまうので十分な光量が必要です。

動画フォーマット(MP4/MOV)

動画フォーマットは、動画を保存する際のデータ形式のことです。

MP4は一般的に使用される動画形式で、MOVは圧縮率が低く容量が大きいですが、高画質で編集に適した動画形式です。

log撮影

log撮影は、通常よりも多くの情報をカメラに取り入れて行う撮影機能のことです。

色や光を細かく調整ができるため、黒潰れや白飛びも防げますし、より肉眼に近い撮影が可能になります。

しかし色味などを編集することを前提としているため淡い色味になっているのが特徴です。

ジンバル

ジンバルは、スタビライザーのことで、ドローンが動いたり揺れたりしても、カメラの向きを一定に保って手ブレを防いでくれます。

ジンバルの可動域や可動する軸の数が多いほど揺れを低減できブレの少ない映像が撮影できます。

チルト/ロール/パン

チルト/ロール/パンは、ジンバルが動く方向を表しており、それぞれ以下の通りです。

チルト:垂直(上下)方向

ロール:回転方向

パン:水平(左右)方向

ドローンのカメラ設定のコツを解説

ドローンで空撮をする際の設定のコツを解説します。
主なポイントは以下の通りです。

・白飛びを防ぐ方法

・おすすめのFPS設定は?

・おすすめのシャッター速度は?

・ヒストグラムを表示してISO感度を設定する

・構図を意識するならグリッドを表示する

・迷った場合はAUTOモードで撮影する

・保存する際の形式は何がおすすめ?

・ホワイトバランスで色合いを調整する

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

白飛びを防ぐ方法

写真が白飛びする原因は、日光やライトなどの反射が挙げられます。

白飛びを防ぐには、AUTOモードに切り替えて、光を取り込む量を調整したり、NDフィルターを使って光量を減らしたりします。

手動で白飛びを防ぐのであれば、ISO感度やf値の設定を変えましょう。

おすすめのFPS設定は?

フレームレートは、60fpsなどの高い値になるほど滑らかな動画の撮影が可能になりますが、その分だけデータ容量は重たくなります。

ただし、60fpsだから良いというわけではなく、映画で使われる24fpsに設定すると、シネマチックな撮影ができます。

スポーツなどの速い動きを撮影する時は、60fpsで細かい動きまで撮影するのがおすすめですが、一般的な動画であれば30fpsでも十分です。

おすすめのシャッター速度は?

シャッター速度は被写体のタイプやどのような撮影をしたいかによって調整します。

例えば、雨や雪などが降る光景を撮影するなら、シャッター速度を遅くすることで、雨粒や雪がブレて映るため、動きのある撮影ができます。

逆にシャッター速度を速くすると、瞬間的な撮影になるため、雨粒や雪が静止しているかのようにハッキリと写ります。

シャッター速度の特性を理解した上で、どのような画を表現したいかに合わせて調整をしてください。

ヒストグラムを表示してISO感度を設定する

ヒストグラムは、写真に含まれる1つ1つのピクセル(画素)がどれぐらい明るいかの分布を表したグラフのことです。

明る/暗すぎる場合には、ヒストグラムが左右に偏ってしまうため、黒潰れや白飛びの原因に繋がります。

そのため、ヒストグラムを確認しながら、ISO感度を調整して、ちょうどいい明るさで撮影するのがコツです。

構図を意識するならグリッドを表示する

被写体の構図を意識しながら撮影したい場合は、画面上にグリッド線を表示してください。

画面を縦横3分割などで表示してくれるため、補助線を意識しながら撮影してみましょう。またグリッド線を使った構図も学んでみると良い映像が撮れるでしょう。

迷った場合はAUTOモードで撮影する

設定に迷った場合は、まず最初にAUTOモードで撮影するのがおすすめです。

変に手動で設定をいじるよりも、自動で設定を決めてもらう方がバランスの良い撮影ができます。

AUTOモードで撮影した写真や動画を基準にしながら、マニュアル設定に慣れていきましょう。

保存する際の形式は何がおすすめ?

撮影した画像の保存形式は「RAW」や「JPG」などから選びます。

完成度の高い撮影をしたい場合は「RAW」を選択しますが、データ容量が大きくプロ向けなので、趣味で使うだけなら「JPG」で十分です。

また動画の場合は編集など細かい調整を行うなら「MOV」色味など細かい編集をせず簡単に扱いたい場合は「MP4」がオススメです。

ホワイトバランスで色合いを調整する

ホワイトバランスは、撮影場所の環境に合わせて「白い部分を白く写す」ために調整をする機能です。

例えば、曇りや日陰の場所で撮影すると、暗くて白い部分が青っぽく写ってしまいますが、ホワイトバランスを調整することで、白をしっかりと表現できます。

逆に、ホワイトバランスをズラすことで写真の雰囲気を変えることもでき、使いこなせば表現の幅が広がるでしょう。

※カメラを見ながらの操縦は目視外飛行になる

最後に注意点について話しておきましょう。

カメラ映像をモニターで見ながらの操縦は目視外飛行に該当し、目視外飛行は航空法で禁止されております。

なので目視外飛行を行うには、その許可を得る必要があり、許可を得るには目視外飛行の訓練が必要となっております。
実際にドローンを飛ばして訓練を行おうとすると、飛行場所や法律面での許可など様々な制約や許可が必要となりとても難易度が高いです。

そこで、ドローンの国家資格の取得とその目視外飛行の限定解除を行うと、資格が訓練を実施した証明となるため許可がとても簡単に取得できるようになります。また資格そのものがプロフェッショナルとしての信頼性も高まり、飛行場所の許可が得やすくなったり、業務でも幅が拡がるでしょう。

また目視外飛行についてはこちらの記事でも詳しく解説しておりますのでよろしければご覧ください。
ドローンの「目視外飛行」とはどんな飛行?申請方法や資格は必要?

まとめ

今回はドローンのカメラで使用される用語を解説しました。

用語を理解すれば、1つ1つの設定をイジりながら、カメラ設定のコツを掴んでいけるでしょう。

まずは簡単な設定から始めて、撮影したときの違いを理解していくと面白さを感じられるはずです。また今回説明した言葉や設定はドローンだけでなく、スマートフォンや一眼カメラなんかでも同じなので、日常のでも撮影する際には意識してみると撮影技術も上達するでしょう。

今回の記事を参考にして、空撮をより本格的に楽しんでみましょう!

またドローンスクール千葉幕張の無料体験会では今日紹介した内容についてもっと詳しく聞くことができるので、ご興味がある方は是非ご参加ください。

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