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ドローンの”飛行計画の通報”を解説!必要な場面と手続きの方法を要チェック!
ドローンの航空法で定める特定飛行を行う際は「飛行計画の通報」をしなければなりません。
飛行計画の通報は、特定飛行を行う上での許可申請とは別に行う手続きです。
今回の記事では、ドローンの「飛行計画の通報」について、通報が必要な場面や手続きの方法を詳しく解説します。
ドローンの”飛行計画の通報”とは?
「飛行計画」とは、ドローンを飛ばす日時や場所、高度、目的といったこれから行われる飛行について情報を記載したものです。
航空法で定める特定飛行を行う際に飛行計画の通報が必要で、ドローン飛行の安全性の確保や、同一場所・時間で複数のドローンが飛行することによる事故を防ぐなどの目的があります。
また特定飛行に該当しない場合の通報は義務ではありませんが、推奨されております。
「飛行計画」と「飛行申請」「飛行日誌」の違い
飛行計画の他にドローンを飛ばす上で「飛行申請」や「飛行日誌」といった言葉が登場しますが、それぞれは異なる手続きです。
それぞれの違いについては以下の通りです。
飛行計画 | ドローンを飛行させる日時や経路、場所、目的などを記載した計画 |
飛行申請 | 航空法が定める特定飛行を行う際に国土交通省に対して許可承認を得るための手続き |
飛行日誌 | 「飛行記録」「日常点検記録」「点検整備記録」が記載されたもの |
「飛行申請」は、飛行を行うための許可を得るための手続きに対して、「飛行計画」は飛行の内容を共有するための手続きとなっています。
「飛行日誌」については、飛行後の記録や機体の点検で作成するものです。
ドローンで特定飛行をさせる際に”飛行計画の通報”が必要
飛行計画の通報は、航空法で定められる特定飛行を行う際に義務付けられています。
航空法で定める特定飛行に該当するのは主に以下の飛行方法・場所です。
【特定飛行に該当するもの】
飛行する空域 | ・空港などの周辺
・人口集中地区の上空 ・150以上の上空 ・緊急用無空域 |
飛行の方法 | ・夜間での飛行
・目視外での飛行 ・人または物件との距離を確保できない飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物の輸送 ・物件の投下 |
上記に該当する飛行を行う場合は、飛行計画の通報を行わなければなりません。
飛行計画の通報が不要なケース
特定飛行に該当しない場合、飛行計画の通報は不要です。
加えて、以下に該当する場合、特定飛行を行うとしても飛行計画の通報義務は免除されます。
『国若しくは地方公共団体又はこれらの者の依頼により捜索 若しくは救助を行う者が、捜索又は救助の目的のために行う飛行の場合に ついては、飛行計画の通報は要しない。』
自然災害の発生時に、人命救助や遭難者の捜索を行うためにドローンを飛ばす場合など、飛行計画の通報は不要になります。
ドローンの飛行計画を通報する方法
ドローンの飛行計画を通報する方法を解説します。
手続きは基本的に「DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)」を使用して行います。
DIPS2.0上では、飛行計画の通報だけでなく、通報した計画の確認や変更などもできるので、各操作方法を確認していきましょう。
飛行計画の通報で必要な情報
飛行計画を通報する際には、事前に以下の情報を用意してください。
飛行許可承認申請に係る情報 | ・飛行許可番号
・許可書発行日 ・許可の期間(開始/終了年日) ・カテゴリー区分情報 |
飛行に係る情報 | ・飛行計画名称
・飛行日時(開始日時・終了日時) ・飛行日程(定期・複数日指定) ・飛行目的 ・飛行空域 ・飛行方法 ・立ち入り管理措置の有無 ・補助者配置の有無 ・補助者人数 ・係留飛行の有無 ・出発地 ・目的地 ・所要時間 ・飛行速度 ・飛行高度 |
その他 | ・ドローン情報基盤システムのアカウント
・機体情報 ・操縦者情報 ・保険等の情報 |
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
上記を手元に用意しておくと手続きがスムーズに進められます。
飛行計画の通報手順(DIP2.0)
DIP2.0で飛行計画を通報する手順は以下の通りです。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④「新規通報」を選択する
⑤必要事項を記入する
⑥飛行経路/範囲を地図上で描画する
⑦登録情報を確認する
基本的にはDIPS2.0上で案内に従いながら、必要事項を記入していけば手続きが完了します。
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
飛行計画の通報を行うタイミング
飛行計画の通報は「飛行前」に必ず行わなければなりません。
特定飛行を行う上では、事前の通報が義務付けられています。事前に通報を行って他のドローンの飛行計画と重複していないかを確認してください。
飛行計画を通報せず特定飛行をすると罰則がある
航空法で定める特定飛行を行う上で、飛行計画の通報義務を怠ると航空法違反として「30万円以下の罰金」が科せられます。
特定飛行を行う上で飛行計画の通報は義務付けられているので、忘れないようにしてください。
飛行を始めるタイミングで飛行開始の通報を行う
事前に飛行計画を通報するだけでなく、当日の飛行を開始するタイミングで「飛行開始の通報」も行います。
飛行開始の通報はDIPS2,0から以下の手順で行います。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④該当の飛行計画の「飛行状況」ボタンを選択する
⑤飛行が開始されていることを確認する
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
飛行が終わったら飛行終了の通報を行う
飛行後はDIPS2.0上で飛行終了の通報も行います。
手続きの方法は以下の通りです。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④該当の飛行計画の「飛行状況」ボタンを選択する
⑤「飛行終了」を選択する
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
同じ場所・同じ方法で飛行させる場合は過去の計画を流用できる
同じ場所・同じ方法でドローンを飛行させる場合、過去に通報した飛行計画の内容を使うことができます。
必要事項を1つ1つ埋める手間が省けるため、同一の飛行を繰り返し行う場合は、飛行計画の使い回しがおすすめです。
過去の飛行計画を使用して、新規の飛行計画を作成する手順は以下の通りです。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④コピーする飛行計画の「複写」ボタンを選択する
⑤必要事項を記入する
⑥飛行経路/範囲を地図上で描画する
⑦登録情報を確認する
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
ドローンの飛行計画の通報における注意点
ドローンの飛行計画を通報する際の注意点は主に以下の3点です。
・他の飛行計画と重複する場合は調整を行う
・通報した計画通りに飛行させる
・飛行内容に変更がある場合は計画の修正も事前に行う
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
他の飛行計画と重複する場合は調整を行う
DIPS2.0上では、他の方が通報した飛行計画も確認できるのですが、もし自分の飛行計画と場所や時間などがかぶっている場合は調整を行ってください。
同じ場所と時間に複数のドローンが飛び交うと、衝突などの事故が発生するリスクが高まります。
そのため、飛行計画が重複している場合は、自分の飛行計画を調整したり、メールを通じて相手方と飛行計画を調整し合ったりするようにしてください。
通報した計画通りに飛行させる
実際にドローンを飛ばす際は、事前に通報した飛行計画の内容通りに飛行させなければなりません。
日時や場所はもちろん、飛行目的や高度、速度なども遵守しなければならず、飛行計画の内容から外れた飛行をしてしまうと、事故に繋がる可能性が高まります。
当日の事情によって飛行内容を変更したくなるケースもありますが、基本的には飛行計画に記載した内容を逸脱しないようにしてください。
飛行内容に変更がある場合は計画の修正も事前に行う
当日の飛行内容に変更が生じた場合は、通報した飛行計画の方も修正してください。
飛行計画の変更は以下の手順で行います。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④変更する飛行計画の「更新」ボタンを選択する
⑤変更する項目を修正する
⑥登録情報を確認する
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
ドローンの飛行計画の通報に関するよくある質問
ドローンの飛行計画の通報に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
Q1:作成した飛行計画を確認・修正したい
一度作成した飛行計画を確認する場合は、以下の手順で操作をしてください。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の登録」を選択する
④変更する飛行計画の「更新」ボタンを選択する
⑤変更する項目を修正する
⑥登録情報を確認する
飛行計画を修正する場合は以下の手順で操作を行います。
①DIPS2.0にログインする
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
③「飛行計画の参照」を選択する
④飛行計画を検索する
より詳細な手順は以下のサイトから確認できます。
参考:「ドローン情報基盤システム操作マニュアル 飛行計画通報編」
Q2:飛行時に事故が起きた場合の対応は?
ドローンを飛行させた際に、事故や重大インシデントが生じた際は、速やかに救助・救護を行った上で、国土交通大臣への報告を行わなければなりません。
主な事故や重大インシデントについては以下を参考にしてください。
事故 | ・ドローンによる人の死傷(重症以上の場合)
・第三者の所有する物件の損壊 ・航空機との衝突または接触 |
重大インシデント | ・ドローンによる人の負傷(軽傷の場合)
・ドローンの制御が不能となった事態 ・ドローンが飛行中に発火した事態 ・航空機との衝突または接触のおそれがあったと認めた時 |
また、事故や重大インシデントが起きた際に報告を怠ると、以下の罰則が課せられます。
・事故の未報告
・虚偽の報告を行った場合 |
30万円以下の罰金 |
・負傷者の救護など必要な措置を講じなかった | 2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金 |
Q3:飛行計画を通報すれば許可申請は必要ない?
飛行計画の通報と飛行許可の申請は別々の手続きになるため、一方を行えばもう一方が免除されるわけではありません。
航空法で定める特定飛行を行う際には、飛行許可申請を行った上で飛行計画の通報をしてください。
ドローンを飛ばすまでの流れ
今回の記事の内容も踏まえながら、ドローンを飛ばすまでの流れをまとめると以下のようになります。
- 飛行前の準備と許可申請を行う
- 飛行計画を作成して通報する
- 飛行日誌を作成する
まず最初に飛行場所や飛行方法に関連する許可申請を行ってください。
航空法で定める特定飛行だけでなく、各種法律や条例なども含めて、必要な機関への許可申請が必要です。
許可申請が承認されたら飛行計画を作成して、DIPS2.0上で通報してください。
当日になったら計画の内容通りの飛行を行い、飛行後は飛行記録や機体の点検状況などを飛行日誌にまとめます。
6.まとめ
ドローンの飛行計画の通報について解説しました。
航空法で定める以下の特定飛行に該当する場合は、飛行計画の通報が義務付けられているので確認しておきましょう。
【特定飛行に該当するもの】
飛行する空域 | ・空港などの周辺
・人口集中地区の上空 ・150以上の上空 ・緊急用無空域 |
飛行の方法 | ・夜間での飛行
・目視外での飛行 ・人または物件との距離を確保できない飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物の輸送 ・物件の投下 |
飛行計画の通報は、ドローンの安全な飛行や運航管理において重要な手続きでもあり、怠ると罰則もあるので注意が必要です。
今回の記事を参考にして、飛行計画の通報方法をマスターしてみてください!
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