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ドローンを点検分野で活用する方法やメリットを解説!必要なスキルや資格はある?
はじめに
さまざまな業界での活用が推進されているドローンですが、今注目を集めているのが建設現場などでの「点検業務」です。
インフラや建築物など、人が目視で行うよりも安全かつ効率的に点検業務が進められるため、今後普及していくことが予想されています。
そこで今回はドローンを点検分野で活用する方法について紹介していきます。
どういった活用方法があるのか、活用するメリットや業務を行う上で必要なスキルなども詳しくみていきましょう。
ドローンの点検分野における活用方法
点検分野でドローンを活用する事例としては主に以下の6つが挙げられます。
・屋根
・マンション
・橋
・高所
・道路
・太陽光パネル
さまざまな現場でドローンがどのように活躍しているのか詳しくみていきましょう。
屋根
建物の屋根は雨風に晒されて劣化するため、定期的な点検が必要となります。
しかし、人を屋根に上らせて点検作業をさせるのは重労働になってしまいます。
ドローンを活用して屋根点検を行えば、短時間かつ安全に作業ができますし、屋根の上を人が歩かないので屋根が傷んでしまうこともありません。
マンション
マンションも外壁や屋根などの外側の部分は雨風や紫外線に晒されて劣化していきます。
ひび割れやサビなど修繕の必要がある箇所がないか点検するためにドローンが活躍します。
大規模な足場を組む必要もありませんし、赤外線カメラを搭載すれば目視では判断できない劣化も検知することができます。
橋
橋などのインフラも安全性を維持するために定期的な点検を行わなければならないのですが、点検業務を行う上で危険が伴う上に、交通規制を行う必要があるなど課題が多くありました。
全国に老朽化が深刻な橋が数多くある現状に対して、ドローンによる効率的な点検を行うことで、メンテナンスが必要な現場を網羅的に把握できるようになります。
高所
目視での点検だと大規模な足場を組む必要がある上に業務には危険が伴う高所での点検にもドローンが大活躍します。
入り組んだ場所であっても小回りの効くドローンであれば、短時間で安全な点検が可能になります。
道路
点検を行う上で通行止めを行うなど周囲に影響を与えてしまう道路の点検業務もドローンを導入すればデメリットを最小限に抑えられます。
高速道路を広範囲に渡って点検することもできますし、山間部にある道路の点検も少ないコストで効率的に行えるでしょう。
太陽光パネル
太陽光パネルは劣化によって発電効率が落ちてしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。
赤外線カメラを搭載したドローンを使って点検をすると、目視では判断できないパネル上での異常な発熱を検知することができるため、故障や劣化などに素早く対応できます。
点検分野にドローンを導入するメリット
次に、点検分野にドローンを導入するメリットについて解説していきます。
主なメリットは以下の4つです。
・業務の安全性が向上する
・業務時間の削減
・人的・金銭的コストの削減
・高精度な解析が可能
人からドローンに置き換わることでどんなメリットが生じるのか詳しくみていきましょう。
業務の安全性が向上する
点検業務が必要な場所は、屋根の上やインフラ設備、建設現場など、事故リスクの高いことが多いです。
建設業における落下事故も多いため、点検業務の安全性を高めるためにもドローンの導入が求められています。
人が安全に近づけらない場所でも、安全に点検が行えるため、インフラの老朽化に伴う点検需要の高まりにも対応できるでしょう。
業務時間の削減
人による点検業務を行うには、事前に足場を組んだり、クレーンを稼働させたりなど、さまざまな諸業務が必要で時間がかかってしました。
それに対してドローンによる点検は、飛行と撮影が主業務で事前業務が大幅に削減されます。
作業時間が短縮されれば、対応できる点検業務も増やすことができ、効率性の大幅な向上も期待できるでしょう。
人的・金銭的コストの削減
ドローンによる点検業務では、以前よりも多くの作業員を必要としませんし、業務コストも抑えられます。
人的・金銭的コストが抑えられるのは、点検業務を担う企業としても大きなメリットと言えるでしょう。
限られた予算の中で点検業務を満足に遂行するためにも、ドローンの導入が期待されています。
高精度な解析が可能
ドローンによって撮影された映像を精密に解析することで、目視では捉えられない範囲にまで精密な点検が可能になります。
画像・映像解析にAIを導入することで、解析業務の効率化も可能ですし、自動飛行とAI解析を組み合わせれば、点検業務のオートメーション化による更なる効率化も実現できるでしょう。
ドローンによる点検業務に関わる法規制
ドローンで点検業務を行う上で把握しておくべき法規制について紹介していきます。
業務を安全に行うために関連する法規制は必ず把握しておきましょう。
航空法
航空法は、ドローンの「飛行場所」や「飛行方法」に関する規制を定めた法律です。
主に以下のような飛行場所および飛行方法が制限されています。
飛行場所 | ・空港等周辺の空域
・150メートル以上の上空 ・人口集中地区の上空 |
飛行方法 | ・夜間飛行
・目視外飛行 ・人、物件から30メートル未満での飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物輸送 ・物件投下 |
上記に該当する飛行をする場合には、国土交通省への許可を申請しなければなりません。
さらに、2021年9月に航空法が改正されたことで、150m以上の上空であっても高層の構造物から30m以内の飛行であれば許可申請は不要になりました。
規制が緩和されたことで、高層ビルやタワーマンションなどをドローンで点検するときなど、業務をよりスムーズに進めることができるでしょう。
また、人口集中地区における飛行についても、30m以下の紐でドローンを係留した状態であれば許可申請は不要です。
航空局標準マニュアル(インフラ点検)
国土交通省では、ドローンによる点検業務を行う上での基本的なマニュアルが公開されています。
機体の点検・整備方法や操縦者のスキル、業務を安全に進めるための体制などが細かく明記されているので、必ず目を通しておきましょう。
「航空局標準マニュアル(インフラ点検)」
https://www.mlit.go.jp/common/001396467.pdf
ドローンによる点検にかかる費用
ドローンによる点検業務にはどれぐらいの費用がかかるのか解説していきます。
もちろん業務内容や点検対象によって具体的な費用は異なるものの、従来の点検業務と比較して、ドローンを用いた点検を行ったことで、費用が約1/4にまで削減されたという事例もあります。
点検業務に大規模な準備が必要なケースほど、ドローンによるコスト削減効果が得られる傾向にもあるようです。
安全性はもちろん時間や人数、費用面など、さまざまな側面におけるコストパフォーマンスの高さが目立っています。
ドローンで点検をするために必要なスキルや資格は?
ドローンによる点検業務を行う仕事に興味がある人も多いでしょう。
これから需要が高まる職種でもあるため、必要なスキルや資格を洗い出して活躍する準備を整えてみてください。
操縦スキル
まずはドローンを正確に飛行させるための操縦スキルは最低限求められます。
点検対象を正確に撮影する必要もありますし、衝突や落下などの事故を起こしてはいけないので、ドローンスクールに通うなどで十分な操縦スキルを身につけてください。
画像解析スキル
ドローンで撮影した画像や動画を解析して劣化や故障などを把握するためのスキルも必要です。
画像解析に関する知識はもちろんですが、最近ではビックデータやAIなどの見識も必要となるでしょう。
最新の知見にアンテナを張りながら、必要なスキルと知識を身につけてみてください。
屋根点検ドローンオペレーター
ドローンの点検業務に関する国家資格はありませんが、国土交通省が認定する民間資格としては「屋根点検オペレーター」というものがあります。
国土交通省の認定を受けたDSC(産業用ドローンスクール)が開講している講習で、専門の講習を受けることで資格を取得することができます。
「屋根点検オペレーター」
https://dsc-droneschool.jp/program/roof/
ドローンの点検業務に関する求人は?
点検分野でドローン操縦者として活躍したいと思っていても求人がなければ仕事になりませんよね。
ここでは点検用ドローンの操縦に関する求人はどれぐらいあるのか、求人サイトのindeedを使って調査をしていきます。
ドローンパイロット【正社員】【年収420万円~1000万円 】
大阪府では、土木現場におけるドローンを活用した調査や点検業務に関する求人が募集されています。
雇用形態は正社員で年収は400万円以上と提示されており、経験やスキルに応じてさらに良い待遇を受けることもできるでしょう。
ドローンオペレーター【月給35万円以上】
東京都にある企業では、ドローンによる測量やインフラ点検に関する求人が募集されています。
月収35万円以上で、ドローン操縦経験者であることが条件として提示されています。
ドローンパイロット【正社員】【月給18万円〜35万円】
青森県では、ドローンによるプラント点検などを含む空撮業務に関する求人が募集されてます。
正社員雇用でドローンに関する知識や資格を持っていれば優遇されるそうです。
各種福利厚生もありますし、試用期間中にJUIDA認定の操縦士資格を取得することもできます。
ドローンパイロット・測量技術者【正社員】【年収300万円〜600万円】
東京都の企業では、ドローンを用いた測量や点検業務および解析業務に関する求人が募集されています。
ドローンに関する飛行系ケインがあると優遇されると記載されており、スキルや経験によっては年収600万円まで実現できます。
ドローンパイロット点検業務【正社員】【月給26.9万円 ~ 46.1万円】
東京都の企業では、ドローンを用いた点検業務を行う求人が募集されています。
点検業務におけるドローン飛行の他にも、保守・メンテナンスなども業務に含まれています。
正社員雇用で在宅勤務が中心となっているようです。
参考元:https://jp.indeed.com/ドローン操縦士関連の求人
まとめ
点検分野でドローンを活用する方法やメリット、関連する法律や求人について解説しました。
従来の方法よりも安全性が高く、人・金・時間のコストを削減することができるため、需要が高まる業界の中で、ドローンの普及が期待されます。
ドローンパイロットとしての需要も今後高まることが予想されるので、必要なスキルや資格を把握してみましょう。
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