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ドローン情報基盤システム2.0が誕生!通称DIPS2.0のポイントは?
2022年12月から施行されるドローン新制度に合わせて、ドローン情報基盤システムが刷新されます。
ドローンに関連するさまざまな手続きを行うためのシステムを統合し、新制度に合わせた機能を追加することで利便性を高めることを目的としています。
2022年内に新システムへの移行が予定されているので
”ドローン操縦者の方やドローン事業を行う企業は必ず把握しておく必要がある”でしょう。
今回は新しく誕生する「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」について詳しく解説していきます。
1.ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)の概要
「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0」は、ドローンの運用に関連するさまざまな手続きをオンライン上で行えるシステムです。
以前までは各手続きを行うシステムが別々に存在していたのに対して、新しいシステムでは1つ1つの現行システムを統合して、利便性を向上することを目指しています。
さらに、2022年12月からスタートするドローン新制度において実施される技能認証や機体認証に関する手続きについても対応できるようになっています。
ドローンに関連する手続きが1つの窓口にまとめられることで、手続きの簡易化はもちろん情報管理のしやすさについてもサービスの質が高められるでしょう。
そんな「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0」の概要について、ポイントごとに解説していきます。
①ドローンの各種手続きがオンラインでできる
規制された場所でドローンを飛行させるための許可申請や飛行情報の共有などの各種手続きがオンライン上で行えるようになりました。
紙の書類を用意する必要もありませんし、オンライン上で簡単に手続きができるため、業務の省力化が実現できます。
これまでも各種手続きはオンライン上で行えるようになっていたのですが、「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0」では、各種手続きを窓口で1つに行えるようになっています。
②さまざまな手続きが1つのシステムから行える
現行のシステムでは、飛行許可申請については「DIPS」・飛行情報の共有は「FISS」・ドローンの機体登録は「DPS」といった具合に手続きを行うために使用されていたシステムが別々に存在していました。
手続きごとに使用するシステムが異なるため、利用者からも「分かりにくい」「使いにくい」といった声が多かったため、それぞれのシステムを統合して「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」が誕生しました。
これまでは申請ごとに手続きの入り口が異なる分かりにくいシステムだったのですが、新しいシステムによって1つの入口から全ての手続きに移ることができます。
③全ての申請を1つのアカウントでできる
これまでは手続きごとに利用するシステムが分かれていたため、システムごとに異なるアカウントを作成して利用しなければなりませんでした。
それぞれのシステムのIDやパスワードを管理する手間が発生するなど面倒が多かったのですが、「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」によってシステムが統合されれば、1つのアカウントで各種申請が行えます。
④ドローン新制度で加わる手続きにも対応
「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」では、現行システムの統合だけでなく、2022年12月から始まるドローン新制度で加わる手続きについても対応しています。
技能認証や機体認証、型式認証など新制度で追加される各種手続きについても、順次対応することが決まっているため、ドローンに関連する各種手続きの総合窓口になるでしょう。
⑤一度入力した情報を別の手続きで活用できる
現行システムを統合することで、手続きの中で入力した情報を別の手続きで活用できるなど手間を省くことができます。
以前までは手続きごとにシステムが分かれていたため、1つの手続きの情報を別の手続きで活用することができませんでした。
システムを統合することで手続きのための入力作業を簡略化できることで、利便性の高いシステムとして利用できるでしょう。
2.ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)と旧システムとの違い
新しくスタートする「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」と旧システムの違いを分かりやすく解説していきます。
利用者側から見た変化としては「ドローンに関連する各種手続きの窓口が変わる」というイメージになります。
旧システム窓口 | 手続き | 新システム窓口 |
DIPS | 飛行許可申請 | DIPS2.0 |
FISS | 飛行情報共有 | |
DRS | ドローン機体登録 | |
ー | 新制度関連 |
では、システムの違いについてより詳しく見ていきましょう。
①旧システムでは手続きごとにシステムがバラバラだった
旧システムでは、ドローンに関連するオンライン手続きシステムが別々に存在していました。
旧システム窓口 | 手続き | 新システム窓口 |
DIPS | 飛行許可申請 | DIPS2.0 |
FISS | 飛行情報共有 | |
DRS | ドローン機体登録 | |
ー | 新制度関連 |
このように手続きの種類ごとに利用するシステムが異なる状態が続いており、利用者からも「使いにくい」「手続きが面倒」といった声が多くありました。
今回の刷新によって分散されていたシステムを統合して、シンプルかつ使いやすくすることで、積極的なドローンの活用を促すことができるでしょう。
①−1.DIPS(Drone Information Platform System)
DIPS(Drone Information Platform System)は、ドローン情報基盤システムで規制された場所や方法でドローンを飛行させる際に行う許可申請をオンライン上で行えるシステムです。
①−2.FISS(Flight Information Share System)
FISS(Flight Information Share System)は、飛行情報共有機能のことで許可申請が必要な飛行について、飛行日時や経路などの情報を共有するためのシステムです。
飛行情報を共有することで、飛行機やヘリコプターなどの各種航空機やドローン同士の事故を未然に防ぐことができます。
①−3.DRS(Drone Register System)
DRS(Drone Register System)は、ドローン登録システムのことで、ドローンの機体情報と所有者の情報を登録して紐つけるためのシステムです。
2021年12月から始まった新しいシステムで、2022年6月以降は100gを超えるドローンの機体登録が義務化されました。
②ドローン新制度関連の手続きもできる
2022年12月から始まるドローン新制度に合わせて、関連する手続きについても「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」で行えるようになる予定です。
これによってドローンに関連する手続きについては全て「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」を窓口に統合する形になります。
3.ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)への移行スケジュール
「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」への移行スケジュールについて解説していきます。
段階的な移行・統合を進める予定なので、システムの切り替わりや窓口が変更するタイミングについて把握しておいてください。
2022年10月まで | それぞれが独立して稼働 |
2022年11月まで | 新システムと旧システム(DIPSとFISS)を並行運用 |
2022年12月以降 | 新システムのみ稼働 |
では、移行スケジュールについて詳しく見ていきましょう。
①2022年10月まではそれぞれが独立して稼働
2022年10月までについては、新システムはリリースされておらず、旧システムがそれぞれ独立して稼働しています。
そのため、飛行許可申請は「DIPS」、飛行計画共有は「FISS」といった具合に、それぞれの窓口で手続きを行います。
②2022年11月までは新システムと旧システム(DIPSとFISS)を並行運用
2022年11月7日に新システムが公開されているのですが、11月中については新システムと旧システムを並行して運用します。
機体登録については「DPS」から「DIPS2.0」に移行するのですが、「DIPS(飛行許可申請)」と「FISS(飛行計画共有)」に関しては新システムとの両方が利用できます。
③2022年12月以降は新システムのみ稼働
2022年12月以降は新システムへの移行を完了させ、手続きの窓口を「DIPS2.0」に統合します。
そのため、2022年12月を目処に「DIPS2.0」への登録を済ませておくといいでしょう。
④新制度関係は制度開始に合わせて機能を追加
ドローン新制度に関連した手続きについては、制度の開始に合わせて順次機能を追加していく予定です。
新制度は2022年12月に施行されるため、システムの統合に合わせて機能も追加されるでしょう。
⑤2022年12月5日移行は新システムでの申請が必要
2022年12月5日以降に飛行するドローンについて、飛行許可申請や飛行計画の共有が必要な場合には、必ず新システム「DIPS2.0」から手続きを行わなければなりません。
それ以前までの手続きは並行運用されている旧システムでも行えるのですが、2022年12月5日以降は新システムのみで旧システムを利用した手続きは無効になるので注意してください。
4.ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)に対する反応
ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)に対する反応をSNS上で調査してみました。
どのような声が見られるのか詳しく見ていきましょう。
新時代、の到来を感じる。
国交省航空局のWEBサイトがプチリニューアル、免許制の情報追加され、DIPS2.0も公開済み。
ドローンの世界全部が変わっていく。これが未来だ。
新時代についていける人、離脱する人。目を閉じれば未来は開けない。
改正が続く、終わりのないドローンの世界、新時代へ! pic.twitter.com/EjQm2j5TEn
— ドローンの早川 / 株式会社ドローンエンタープライズ (@hayakawa_drone) November 8, 2022
とりあえず技能証明申請受付番号は取得した。だけど相変わらずDIPS2.0の操縦者情報の登録をしようとするとシステムエラーになる。#技能証明申請受付番号 #dips2
— piyosuke (@29loc) November 9, 2022
新しいDIPS2.0は操縦者情報を旧システムから引き継いでくれないのか・・・
また新規から作成しなくちゃいけないようですね。日本が誇る最新のシステムに世界が驚愕した!! pic.twitter.com/49PJ4kWXQn
— 🇺🇦 井上 康 (@Inoue_kou) November 7, 2022
新システムに対して期待する声もある一方で、システムの不備や使いにくさを指摘する声もいくつか見られました。
5.まとめ
ドローンに関連する各種手続きをオンライン上で行える「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」について解説しました。
今までバラバラに運用されていたシステムを1つに統合して、手続きを簡易化して利便性を向上することができます。
2022年12月以降に本格的な運用がスタートするので、ドローン操縦者やドローン事業を行う企業の方はチェックしておきましょう!
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