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国内外の主なドローンレースを紹介!ドローンレースの始め方や必要な資格をチェック
さまざまな分野での活用が普及しているドローンですが、近年ではeスポーツのジャンルで「ドローンレース」が人気を高めています。
ドローン市場の成長と共に拡大を続けており、海外では賞金が1億円を超えるレースも開催されています。
大規模なレースだけでなく、近場で開催される小規模なレースもあるので、趣味でドローンレースを始めるのもおすすめです。
今回は国内外の主なドローンレースを紹介します。
ドローンレースの始め方や必要な資格についても解説するので、気になる方は参考にしてみてください。
ドローンレースとは
ドローンレースは、ドローンを操縦して決められたコースを飛行する競技です。
スピーディーで小回りが効くドローンの特徴を活かして、エキサイティングな展開が魅力となっています。
ドローンレースにもさまざまな種類があり、世界規模の大会もあれば初心者でも参加できる小規模な大会もあります。
ドローンの重量や操縦方法などでもレースの種類が異なるので、自分に合ったレースを選ぶのが重要です。
ドローンレースの種類
ドローンレースにはさまざまな種類があるため、自分がどの大会に出場するのかを理解しなければなりません。
操縦方法や開催場所、機体サイズなどによって、レースの種類が変わるので、それぞれの特徴を詳しく把握しておきましょう。
①目視内レースと目視外レース
ドローンの操縦方法として「目視内」と「目視外」の2種類があります。
目視内レースは、機体を視界に捉えた状態で操縦をするレースで、肉眼で捉えられる範囲内でのレースなので、初心者でも参加しやすいという特徴があります。
一方で、目視外レースはドローンのFPV機能を用いて、ドローンに搭載したカメラで撮影した映像を手元の画面に表示させ、ドローン視点の映像を見ながら操縦するレースです。
ドローン視点の臨場感あふれるレースが楽しめますし、専用のゴーグルを装着して操縦を行うと、より迫力のあるレースが楽しめます。
ただし、FPV機能を使った目視外レースでは、無線免許の取得が必要など、参加ハードルが高いため経験者向けのレースといえるでしょう。
目視内レース | ・ドローンを肉眼で捉えながら操縦する
・初心者でも参加しやすい |
目視外レース | ・FPV機能を使って目視外のドローンを操縦する
・参加には免許の取得などが必要な経験者向け |
②屋内レースと屋外レース
ドローンレースの開催場所としては「屋内レース」と「屋外レース」の2種類があります。
屋内レースは、天候の影響を受けないため、風に流されるリスクなどがなく、難易度としてはそこまで高くないのですが、開催場所が狭いため細かい操縦技術が必要になるでしょう。
屋外レースは、風が吹いている中での操縦が求められるため、確かな操縦技術が求められます。
開催場所は広くて飛びやすく、スピードに乗った迫力のあるレース展開が楽しめます。
屋内レース | ・天候の影響を受けず風に流されるリスクがない
・開催場所が狭く細かいテクニックが必要 |
屋外レース | ・天候の影響を受けやすく操縦技術が必要
・開催場所が広く飛びやすい |
③機体の重量・サイズ
ドローンの機体重量やサイズによっても、レースの種類が分かれています。
主な基準としては航空法の規制対象に含まれる「100g以上」か対象外の「100g未満」のレースがあります。
100g未満の機体が対象のレースでは、航空法の規制対象外であるため、参加にあたって飛行許可などの申請は不要で初心者でも気軽に楽しめます。
小型のドローンを使ったレースは「マイクロドローンレース」などと呼ばれており、100g以上の機体で参加するレースは「5インチレース」や「3インチレース」などとも呼ばれます。
100g未満 | ・法規制の対象外で飛行許可申請が不要
・初心者でも参加しやすい ・マイクロドローンレース |
100g以上 | ・法規制の対象で飛行許可申請が必要なケースが多い
・操縦技術が必要で経験者向け ・5インチレース/3インチレース |
国内外の主なドローンレース
ここでは、国内外の主なドローンレースを紹介します。
どのような大会が開催されているのかチェックしてみてください。
①JAPAN DRONE LEAGUE
JAPAN DRONE LEAGUEは、一般社団法人JDLによって2016年から開催されているドローンレース大会です。
国内最大級の規模で出場者のレベル別にクラスが分かれており、リーグ戦のランキング上位者が世界大会に出場するため、国内のレベルの高いドローン操縦者が集まります。
使用されるドローンは5インチ程度のFPVドローンです。
②JMA TINY DRONE CHAMPIONS LEAGUE
JMA TINY DRONE CHAMPIONS LEAGUEは、一般社団法人日本マルチコプター協会が主催するマイクロドローンを対象とした大会です。
機体重量40gのドローンを使用しており、全国各地でレースが開催されており、マイクロドローンの小さなサイズを活かして、商店街をレース会場に使用するなど、大会としての個性もあります。
「JMA TINY DRONE CHAMPIONS LEAGUE」
③JDSFドローンレース
JDSFドローンレースは、一般社団法人JDSFによって開催されている大会です。
世界基準の日本プロドローンリーグの設立・運営を目指しており、2023年に富士急ハイランドで第1回大会が開催されました。
④World Drone Prix
World Drone Prixは、賞金総額1億円超となる世界最大規模のドローンレースです。
2016年にドバイで開催されたのですが、若干15歳のドローンパイロット・Luke Bannister が率いるチームX-Blade Banni-UKが優勝したことでも話題を集めました。
⑤FAI World Drone Racing Championship
FAI World Drone Racing Championshipは、FAIが開催するドローンの世界選手権です。
年々開催数を増やしており、2023年には韓国で開催されています。
使用されるドローンは、マイクロドローン以上のFPVドローンが対象です。
「FAI World Drone Racing Championship」
⑥Drone Champions League
Drone Champions Leagueは、ヨーロッパ最高峰のドローンリーグで、2016年から開催されています。
レース中継が世界76カ国で放送されるなど、注目度の高さでも秀でているドローンレースでもあり、2021年には日本のプロチーム「RAIDEN RACING」が優勝しました。
使用されるドローンは、マイクロドローン以上のFPVドローンが対象です。
ドローンレースの始め方
これからドローンレースを始めたいと思っている方に向けて、ドローンレースの具体的な始め方を解説します。
「どれぐらいのお金が必要?」 「どんなドローンを買えばいい?」などの疑問をお持ちの方は参考にしてみてください。
またシュミレーターをDCLのシュミレーターを利用したオンラインの世界大会もあるため、実機からではなくシュミレーターから挑戦するのもおすすめです。
画像:DCL
①参加に必要な費用
ドローンレースを始めるために必要な費用としては以下の通りです。
機体費用 | 1万円〜20万円程度 |
大会の参加費用 | 1万円程度 |
資格取得費用 | 3万円〜4万円程度 |
まずはドローンレースで使用する機体を購入します。
参加するレースに合わせて購入する機体も変わりますが、初心者向けの目視内レース用のドローンであれば、1万円程度で購入できます。
FPVレースで使うドローンの場合、機体の他にゴーグルなどが必要になるため、10万円以上かかるケースもあります。
また、上級者になると1つ1つのパーツをカスタマイズして、自分に合った機体で参加をしていますのでさらに金額は増えるでしょう。
次に、参加費用は大会によっても異なりますが、1万円程度と見積もっておけばいいでしょう。
その他に、FPV飛行を行うための無線免許の取得や開局申請などに、1〜3万円程度かかります。
初心者の方であれば数万円程度から始められる趣味と考えておけばいいでしょう。
②機体の選び方
ドローンレース用の機体の買い方には主に以下の3つがあります。
RTF:機体とプロポがセット | 購入したらすぐに飛ばせる初心者向けのセット商品 |
BNF:機体とプロポが別売り | 機体とプロポそれぞれ自分に合った商品を選びたい経験者向け |
自作:パーツから揃えて組み立て | 1から自分でパーツを選んで組み立てる上級者向け商品 |
ドローンレースの機体にはさまざまな買い方があります。
初心者の方であれば機体やプロポ、バッテリーなどがセットになっており、購入後すぐに飛ばせる商品がおすすめです。
ある程度の経験者であれば、機体のみを購入して使いやすいプロポと組み合わせて操縦する方法もあります。上級者になってくるとパーツを1つずつ選んでカスタマイズして、オリジナルの1台を作り上げる方法もあります。
③ドローンの機体登録
100g以上のドローンを購入した場合、法律によって機体登録が義務付けられています。
未登録の100g以上の機体を飛行させた場合、「1年以下の懲役、または50万円以下の罰金」が科されるため注意してください。
機体登録については以下のサイトを参照してください。
④飛行許可・承認の申請
航空法の対象に含まれる100g以上のドローンで参加する場合、国土交通省からの飛行許可・承認が必要な場合があります。
屋内のレース会場であれば航空法に該当しないため申請無しで飛行できますが、屋外で100g以上の機体でレースを行う場合には申請が必要となります。
特に目視外はFPVでレースを行う場合は必須となり、会場によっては距離の確保が出来ない飛行の申請が必要です。
飛行許可が必要かどうかはレースによっても異なるため、大会要項を確認するようにしてください。
⑤レースの参加方法
ドローンレースに参加する手順は大まかに以下の通りです。
①レース情報を調べて参加する大会を選ぶ
②レースの規約や大会要項を確認する
③参加用の機体を用意する
レースの大会要項に参加資格や大会ルールなどが明記されているので必ず確認するようにしてください。
FPVドローンを使ったレースでは、大会に参加する前に無線免許の取得や開局申請が必要になります。
また、FPVドローンでの目視外飛行を行う場合、機体重量によっては飛行許可の申請が必要です。
ドローンレースの参加に資格は必要?
ドローンレースの種類によっては事前に資格を取得しなければなりません。
初心者向けの大会(トイドローンなどで行う場合など)であれば資格は不要ですが、どのような種類の大会で資格が必要なのか把握した方がいいでしょう。
ここでは、ドローンレースの参加で必要になる資格を解説します。
①使用電波に応じて第4級アマチュア無線技士の取得が必要
FPVドローンを使用する際に5.8GHz帯の電波を利用する場合、「第4級アマチュア無線技士」の資格が必要です。
資格の取得には講習会を受けて、試験に合格しなければなりません。※講習会なしでも試験を受けられる
また、第4級アマチュア無線技士を取得した後に「アマチュア無線局」の開局手続きも必要です。
FPVドローンを使ったレースに参加する場合は、資格の取得を検討してください。
②賞金が出るレースへの参加には陸上特殊無線技士免許が必要
賞金が出るレースに出場する場合、FPVドローンを飛ばすための電波の使用目的が「業務目的」と判断される場合があるため「陸上特殊無線技士(第3級以上)」が必要になります。
この辺りは国内では解約が曖昧なので不明点が多いのですが、将来的に資格が必要になる可能性もあるので検討しておきましょう。
③国家資格(二等操縦者技能証明)を取得すると飛行許可申請が不要
FPVドローンを使った目視外飛行を行う場合、事前の飛行許可申請が必要になりますが、国家資格を取得することで許可申請が不要になります。
許可申請を不要にするには、「第二種機体認証を取得したドローン」に加えて「二等操縦者技能証明」が必要です。
2024年時点では機体認証を取得したレース用ドローンはありませんが、今後取得した機体があれば面倒な飛行許可申請の手続きが省けるため、本格的にドローンレースに参加する場合はおすすめです。
また機体認証の無いドローンであっても国家資格を取得することによって1年間の包括申請が行え目視外飛行などの許可・承認が簡単にもらえるので資格取得をして損はないでしょう。
ドローンレースに関するよくある質問
ドローンレースに関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
①ドローンレースの競技人口はどれぐらい?
ドローンレースの競技人口は年々増加傾向にあり、国内では1000〜2000人程度ですが、世界では5万〜8万人もいます。
②資格がないとドローンレースに参加できない
目視内を飛行するドローンレースであれば、資格がなくても参加できます。
FPVドローンによる目視外飛行を行う場合、国土交通省への許可・承認(100g以上の場合)と無線免許の取得や開局申請が必要です。
③いくらあればドローンレースができる?
初心者向けの機体を使ってレースに参加するなら、2〜3万円程度から始められます。
FPVゴーグル付けて行う目視外のドローンレースであっても初心者向けのプロポ(コントローラー)・ドローン本体・ゴーグルの最低限必要な3点セットになったものもあり、3万円前後で購入できます。
まとめ
国内外のドローンレースやドローンレースの始め方を紹介しました。
スピーディーで臨場感あふれるレース展開に加えて、老若男女誰でも楽しめるのが魅力ですね。これからドローンレースを始めようと思っている方は、今回の記事を参考にしてみてください。
また100g以上の機体で目視外飛行(FPV)を行う際には国土交通省への許可承認が必要になるので注意しましょう。
許可承認はドローンの国家資格があると容易に貰うことができるので、まず資格を取得するところから始めてみるといいでしょう。
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