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ドローンに搭載できる機能や装備を紹介!機能を追加して活躍の幅を広げよう
ドローンは撮影用カメラを搭載して空撮をするだけの機械ではありません。
カメラ以外にもさまざまな機械を搭載して、小回りの良い飛行を活かすことで、あらゆる分野での活用が可能です。
市販のドローンでは馴染みが薄いですが、産業用ドローンなどでは幅広い機械が使われているため、ドローン業界に興味がある方は注目してみましょう。
今回はドローンに搭載できる機能や装備について紹介します。
ドローンに搭載できる機能や装備を紹介
では早速、ドローンに搭載できる機能を紹介していきます。
今回ピックアップした機能と主な用途は以下の通りです。
機能 | 主な用途 |
赤外線カメラ | ・インフラ/建造物などの点検
・災害救助 ・生態調査 |
LiDAR | ・測量 |
メタン検知器 | ・天然ガス施設での点検 |
ランプ・メガホン | ・照明演出
・災害救助 |
パラシュート | ・機体の故障防止 |
ガスモニター | ・閉鎖空間などでのガス検知 |
航空測量カメラ | ・上空からの測量業務 |
農薬散布機 | ・農薬の散布 |
魚群探知機 | ・釣り |
RKTモジュール | ・測量
・農薬散布 ・点検 |
AI | ・自律飛行
・画像認識/解析 |
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
1.赤外線カメラ
赤外線カメラとは、温度を可視化するカメラのことで、カメラで映した部分の中で、高温の部分が赤色、低温の部分が青色に表示されます。
「温度を調べるためのカメラ」でもあり、ドローンと組み合わせることで、点検や災害救助、生態調査など、通常のカメラではできない使い方が可能です。
【主な用途】
・インフラ/建造物などの点検
・災害救助
・生態調査
では、具体的にどのような使われ方をするのか詳しくみていきましょう。
①インフラ/建造物などの点検
赤外線カメラでインフラや建造物の温度を調査することで、異常な発熱などによる故障を見つけることができます。
例えば、ソーラーパネルなど外観では異常が発見しにくいケースでも、赤外線カメラを使えば異常発熱の検知が可能です。
建築物やインフラ施設などで点検を行う場合、高所での作業や感電などのリスクが伴うのですが、ドローンを用いれば、作業コストを大幅に削減できます。異常な発熱などの不具合は肉眼では捉えられないことが多いため、赤外線カメラを搭載したドローンを使えば異常の早期発見が可能です。
②災害救助
災害発生時に赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばすことで、瓦礫や雪などのしたに埋まった人がいても、温度を検知して救助することができます。
通常のカメラだと埋もれた人は確認できませんが、温度を検知する赤外線カメラであればより確実に遭難者の救助が可能です。
また、災害発生から迅速に捜索の開始ができる点や、人が入れない場所での捜索も容易にできます。
救助隊の要請や災害ヘリを飛ばすよりも迅速にドローンによる捜索ができるため、遭難者の生存確率をあげることができるでしょう。
③生態調査
野生動物の生態調査にも赤外線カメラがよく使われます。
特に夜行性の動物で通常のカメラでは姿を捉えられない場合でも、赤外線カメラを使えば周囲の明るさに関係なく姿を捉えられます。
近年では、市街地にクマやイノシシなどの野生動物が出没するケースも多いため、ドローンを用いて効率的かつ広範囲の調査を進めることで、被害を未然に防げます。
2.LiDAR
LiDARとは「Light Detection And Ranging」の略で、近赤外光や可視光、紫外線を用いて対象物に光を照射して、対象物から反射した光を捉えることで距離を測定する方式のことです。
さらに、対象物までの距離だけでなく、位置や形状も含めて正確に検知できます。ドローンにLiDARを搭載すると、建設現場などで効率的に3Dモデルの作成が可能になります。
また、壁面の凹凸なども詳細に分析でき、ひび割れの深さや大きさなども点検することができます。
【主な用途】
・測量
・点検
ドローンを用いて測量を行えば、短時間で広範囲の測量が可能にり時間とコストの削減にも繋がりますし、人が入れない場所でも広範囲の測量が可能になります。
特に外壁点検を行う場面においては、今までゴンドラなどを使って人が何日もかけて行っていた作業を数時間で完了できるようになりました。
参照:Zenmuse L1
3.メタン検知器
メタン検知器をドローンに搭載することで、メタンガスの漏洩を迅速に検知して、安全性の向上に役立てられます。
天然ガスの主成分でもあるメタンガスですが、それらを管理する施設において漏洩を招いた場合、早期の検知が重要です。ドローンにメタン検知器を搭載して飛行させることで、作業員の安全を確保しながら業務が行えます。
【主な用途】
・天然ガス施設での点検
目に見えないガスだからこそ、漏洩による事故リスクを未然に防ぐためにも、安全かつ効率的なガス検知の方法が必要です。
この他にも、二酸化炭素や一酸化炭素、アンモニアなど、さまざまなガスの可視化も可能になっています。
参照:U10 メタン検出器
4.ランプ・メガホン
ドローンにランプやメガホンを搭載することで、屋外でもまるで舞台装置のような演出が可能になります。
例えば、ドローンに照明器具を取り付けて飛ばせば、上から被写体をライトアップできる上に、大掛かりな設備を必要としません。
さらに、ドローンであれば自由に飛行させることで、照明の位置や角度も柔軟に変えられるため、動きのある演出も可能になるでしょう。
その他にも、災害救助の現場においても、遭難者の捜索を行う上でランプで周囲を照らしながら、メガホンで音を鳴らして救助隊の存在を知らせることができます。
【主な用途】
・照明演出
・災害救助
自由に飛行できる照明・音響装置として捉えると、上記以上にさまざまな用途での活用が期待できます。
参照:LP12 Searchlight & Broadcasting System
5.パラシュート
強風に煽られたり、突然の故障やバードストライクなどによってモータが停止した場合ドローンが墜落するリスクがありますが、パラシュートを取り付ければ墜落による全損が防げます。
さらに、ドローンの墜落による対人対物事故を未然に防ぐこともできるでしょう。
墜落を察知して自動で開くタイプもありますし、操縦者が手動でパラシュートを開くタイプもあります。
機体とパワシュートは連携しているため、パワシュートが開くとプロペラが停止して、安定した落下を可能にします。
【主な用途】
・機体の故障防止
・衝突や破損リスクの軽減
ドローンの故障の原因の奥は衝突や墜落による機体の破損です。機種によっては100万円以上のドローンを取り扱うことも多い中で、全損リスクを少しでも軽減する上で、パラシュートは心強い存在と言えます。
また、ドローン配送を実現していくのに向けて、機体の墜落などによる事故や荷物の破損といったリスクを防ぐためにも、パラシュートの搭載が求められています。
参照:日本化薬のパラシュート装置を搭載したドローン、日本初の第一種型式認証を取得
6.ガスモニター
ガスモニターは、施設内部での酸素濃度の低下、有毒ガスの充満・漏洩などを迅速に検知し、作業員などの安全を守る機器です。
検知が遅れると酸素欠乏症や中毒症状など、深刻なリスクを及ぼすため、重大な労災事故を防ぐことができます。このようなガスモニターをドローンに搭載することで、検知作業をより効率的かつ省コストで行えます。
【主な用途】
・閉鎖空間などでのガス検知
ガスモニターを搭載したドローンを用いれば、危険な空間に人を送り込む必要がなくなりますし、調査データをリアルタイムかつ高精度に得ることができます。
有毒なガスによる中毒や一酸化炭素中毒は甚大な事故につながる可能性があり、後遺症などのリスクがあるため、ガスモニターによる早期発見は非常に重要です。
参照:Sniffer4D
7.航空測量カメラ
航空測量カメラは、ドローンに搭載して上空から大規模な測量を効率的に行うための機器です。
ドローンに搭載することで、より柔軟な視点からの撮影ができますし、よりクリアな画像によって精密な測量を可能にします。
【主な用途】
・上空からの測量業務
測量には先ほど紹介したLiDARを用いる「レーザー測量」と、航空測量カメラなどを用いる「写真測量」の2種類があります。
地形や樹木など対象物が邪魔になって遮られる場所だと、写真測量は適さないのですが、レーザー測量よりも写真測量の方が低コストでの導入が可能です。
それぞれの測量方法で特徴が異なるため、場所やシチュエーションに応じて、適した測量方法を選ぶといいでしょう。
参照:Zenmuse P1
8.農薬散布機
農薬散布機は、農薬を入れられるタンクをドローンに搭載し、散布機を通じて噴霧できる機器です。
農場での効率的な農薬散布ができる上に、人の手でやるよりも低コストかつ正確な作業が可能になります。
人手不足や高齢化によって農場を維持するのが困難な地域も増える中で、ドローンによる農薬散布が普及すれば課題解決の助けになるでしょう。
【主な用途】
・農薬の散布
農薬を積んで飛行する必要があるため、機体は大型化しており、最近では搭載できる農薬の容量も増えています。散布機の性能も進化しており、液状の農薬だけでなく、粒剤の散布にも対応した機種もあります。
また、手動で操作して農薬を散布する機種もあれば、プログラミングによる自動飛行で農薬散布を行うことも可能です。
9.魚群探知機
魚群探知機は、水中の地形や環境、障害物を検知しながら、付近に生息する魚の位置情報を収集できる機器です。
自由に移動できるようにすることで、さまざまな場所での調査が可能になりますし、深度や温度などをリアルタイムで情報収集できるため、これまでにない釣り体験を可能にします。
【主な用途】
・釣り
魚の探知には赤外線ライトで行うタイプもあるため、暗い環境でも魚を鮮明に捉えられます。
餌を入れたボートを繋げることで、釣り場で餌を撒きながら、水中の様子をモニタリングすることも可能です。
従来のイメージでは水中ドローンのような潜水艦タイプですが、飛行するタイプでも魚群探知が可能となっており、素早く移動できるという特徴を活かして効率的かつ広範囲の調査が可能です。
参照:リモート魚群探知機
10.RKTモジュール
RKTモジュールは、より高精度な測量や農薬散布、点検を行うために用いられる機器です。
「Real-Time Kinematics(リアルタイム・キネマティック)」の略称で、「相対測位」とも言われており、複数の受信機でGPS/GPSSを受信して、互いの情報を補正し合うことで、より高精度な測位を可能にします。
GPS搭載したドローンの測位では、精度がそれほど高くなく、数m単位で誤差が生じてしまうのですが、RKTであれば誤差数cmの精度を実現します。
【主な用途】
・測量
・農薬散布
・点検
農薬や測量など精度が求められる用途で活用されており、その他にも鉄塔や棟梁などの大型構造物の点検においては、RKT機能の方が磁気干渉に強いというメリットもあります。
自動飛行やウェイポイントを使用する際にも活躍します。
参照:D-RTK 2
11.AI
AIを搭載したドローンも増えており、飛行方法やデータ収集・分析において新たな機能を提供しています。
一般的なドローンと比較して、AIを用いることで自立飛行や画像認識・解析などが可能になり、例えばドローンで取得した画像を即座に解析して用いることができます。
【主な用途】
・自律飛行
・画像認識/解析
ドローンの自律飛行が可能になれば、ドローンを用いた配送もスムーズかつ安全に行えますし、画像認識機能を用いることでセキュリティ分野での活躍も期待できます。
近年では、セキュリティ会社大手のセコムで警備用ドローンを開発したことでも話題を集めました。AIを活用したドローンになっており、画像認識技術を用いることで、巡回しながら不審者や自動車を追尾できます。
自律飛行の分野では農薬散布や点検業務などをより効率的かつ省コストで行えるようになるでしょう。
まとめ
ドローンに搭載できる機能について紹介しました。
今回ご紹介したドローンに搭載できる機能は以下の通りです。
機能 | 主な用途 |
赤外線カメラ | ・インフラ/建造物などの点検
・災害救助 ・生態調査 |
LiDAR | ・測量 |
メタン検知器 | ・天然ガス施設での点検 |
ランプ・メガホン | ・照明演出
・災害救助 |
パラシュート | ・機体の故障防止 |
ガスモニター | ・閉鎖空間などでのガス検知 |
航空測量カメラ | ・上空からの測量業務 |
農薬散布機 | ・農薬の散布 |
魚群探知機 | ・釣り |
RKTモジュール | ・測量
・農薬散布 ・点検 |
AI | ・自律飛行
・画像認識/解析 |
撮影用のカメラだけでなく、さまざまな機械を搭載することでドローンを幅広い分野で活用できます。
ドローンを小回りが効いて柔軟に飛行できる機械と捉えて、さまざまな機械と組み合わせることで、今後さらに可能性が広がっていくでしょう。ドローンと組み合わせて使用する機械の開発にも期待ができますね。
今回の記事を参考にして、ドローンがこれからどのように活躍するのか注目してみてください。
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